歯周病は主に細菌が原因となって起こる、歯ぐきの病気です。年齢を重ねるにつれ発症しやすくなり、症状が進むと歯を支える骨をも溶かしてしまいます。吉祥寺歯科口腔外科・矯正歯科では歯周病の予防だけでなく、歯周病の治療にも力を入れております。「気になる症状がある」「歯周病の兆候があるかどうか知りたい」など健診希望の方も、一度ご相談ください。
厚生労働省が平成28年に行った歯科疾患実態調査では、4mm以上の歯周ポケット(※健康な歯ぐきにはない)を持つ人の割合が、45歳以降では50%を超えており、約2人に1人歯周病の疑いがあるという結果になりました。
歯周病の原因
歯周病の原因には、様々な環境や疾患があることをご存知でしょうか?主な原因は細菌の塊である、プラーク(歯垢)だとされています。しかしながら、同じようにプラークが付着していたとしても、全ての人が同じように歯周病を発症するわけではございません。
歯周病の発症・進行には個人差があり、遺伝的な要因や全身的な要因などによって影響を受けていることもあります
局所的な要因
- プラーク(歯垢)、歯石
- 咬み合わせ、歯並び
- 虫歯がある
- 不適切な詰め物や被せ物
- 口呼吸をしている
- 食いしばり
全身的な要因
- 喫煙している
- 血液疾患
- 糖尿病
- ストレス
- 骨粗しょう症
歯周病の原因は一つだけではなく、様々なリスクの積み重ねです。その積み重なったリスクを少しでも低くするために、歯周病治療は行われます。
当院で行っている歯周病予防と治療
歯磨き指導
歯周病の予防と治療に不可欠なのは、患者様ご自身による毎日の歯磨きです。当院では、患者様の生活背景やお口の状況に合わせ、一人一人に適した歯磨き指導を行っております。
また、歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具のご指導も行っておりますので、初めてお使いになるという方でもご心配には及びません。
SRP(歯石の除去)
スケーラーと呼ばれる専用の器具を使い、歯に付着した歯石などの沈着物を除去します。
通常の歯石取りと異なるのは、露出した歯面だけでなく、歯ぐきの中の内毒素や細菌などの起炎性物質もしっかりと除去する点です。
歯ぐきの中の歯面までも滑沢にすることで、細菌の集合体であるプラークの再付着を防止する事ができます。
外科治療
歯磨き指導や歯垢・歯石取りなどの基本治療で、歯周病の症状が改善しない場合に行われるのが、歯周外科治療です。歯周外科治療には、以下のものがございます。
- 感染した歯ぐきを部分的に切除して、細菌の住処である歯周ポケットを除去する
- 歯ぐきをめくり、原因となる歯石や炎症組織を目視で除去する…など
いずれも麻酔下で行いますので、術中のお痛みはございません。外科治療は出血を伴う処置となるため、全ての方に適応される訳ではございませんが、感染部位をダイレクトに除去する事ができる効果的な歯周病治療法です。
再生療法
再生治療とは、歯周病により喪失した歯を支える骨である歯槽骨や、下がってしまった歯ぐきを回復させるための外科治療です。回復量には個人差があり、再生するまでの時間は長くかかります。
GTR法(組織再生誘導)
歯周病により溶けてしまった歯槽骨は、治療後も元には戻りません。GTR法はそのような骨欠損部に、GTR膜と呼ばれる骨の再生を誘導する膜を設置することで、新たな骨を作る治療法です。
エムドゲインRによる再生療法
エムドゲインRは喪失した歯槽骨だけでなく、歯と歯ぐきを繋ぐ歯根膜など、歯の周りの組織も再生誘導する成分が含まれている製剤です。使用する製剤は異なりますが、GTR法と同じく欠損した組織を再生させる治療法となります。
メインテナンス
当院では患者様の健康なお口と、生活習慣を長期に維持できるようサポートするため、治療後にも定期的なメインテナンスをお願いしております。歯周治療によってお口の環境が改善した後も、歯科医師及び歯科衛生士によるプロフェッショナルケアと、自宅でのセルフケアによる双方の疾患予防が重要です。
歯周病の症状
歯周病は自覚症状が少なく、症状が出る頃には病状が進行していることがほとんどです。歯周病には定期的な健診と、正しいブラッシングによる予防が効果的です。
歯ぐきから出血する
通常の力で歯磨きをして出血が起こる場合は、歯ぐきが腫れている可能性があります。(歯磨きをするときの適正な力は、約100~200gほどです。)
歯ぐきが赤く腫れている
健康な歯ぐきは淡いピンク色で薄く、ハリがあります。しかし、腫れのある歯ぐきは赤く、歯と歯の間の形も健康な歯ぐきに見られる綺麗な△ではなく、厚く丸みを帯びています。そのような症状がみられる場合には、歯ぐきが炎症を起こしている事が多いといっていいでしょう。ただし、服用しているお薬や、妊娠中のホルモンバランスの変化によって起こる歯ぐきの腫れもございますので、ご心配な方は一度ご相談ください。
歯ぐきが下がって歯が長くなった
歯周病が進むと歯を支えている骨が溶けて下がり始め、骨に付着している歯ぐきも一緒に下がってしまいます。歯ぐきが下がると見た目が良くないだけでなく、知覚過敏や根面う蝕(露出した歯の根っこにできる虫歯)などのリスクも高まります。
歯がグラグラする・歯が浮いたような違和感
歯周病が進むと土台となっている骨が溶けていき、歯の揺れが起こる事がございます。また、初期段階の場合には、歯が浮いたような違和感が起こることがございますので、早めの受診を推奨いたします。
口臭がある
歯周ポケットに住み着いた歯周病菌が、毒素及び臭気ガスを発生させることで、口臭の症状がでる事がございます。ただし、口呼吸による乾燥、舌の汚れが原因で起こる口臭もあるため、全ての口臭が歯周病だという事ではございません
歯周病は歯を失う最大の原因である病気です。特に症状がなくても、歯ぐきの中で静かに進行しているケースも多いため、歯科医院への定期健診を行っていない場合は、どうしても発見が遅れてしまいます。
定期健診に通っていない方の中には、「もう何年も歯科医院にいっていない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?健診を行い虫歯や歯周病など疾患がなくても、むしろ何もない事が一番です。何も困っていないのに歯医者にいくのは気が引けるという方でも、お気軽にご来院ください。
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アクセス
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